うみラクプロジェクトについて

熊本県の離島において、海上タクシーの「乗合いサービス」並びに、対岸地域の陸上交通サービスを情報技術などにより組み合わせることで、離島における安価で持続可能な移動の仕組みづくりを行うモデル事業(社会実験)を行っています。

(「天草の離島を『海の道』で繋ぐ、モビリティ・シェアリング」一般財団法人トヨタ・モビリティ基金助成事業)

 

プロジェクトの背景

天草市の離島、御所浦では、基幹産業の停滞などにより、島外への人口流出に歯止めがかからない状況です。

また、日用品を取り扱う商店などの廃業や公共サービスの縮小などが進み、対岸地域(天草上島)を結ぶ御所浦架橋事業の休止などもあって、島民は不自由な暮らしを余儀なくされています。

島民の生活の利便性向上のためには、定期船やフェリーのみならず、運航時間や立ち寄り港の制約が少ない海上タクシーの活用が有効策の一つです。

しかしながら、高い乗船料金やマイカーに頼らざるを得ない対岸港からの移動手段などから、高齢者や学生などの生活の足回りとしては活用しづらい状況でした。

また、陸上公共交通と海上交通が有機的に連携されておらず、海上タクシーの認知度も低いため、観光などで島を訪れる個人客にとっても利用しづらい状況でした。

 

事業コンセプト

本事業では、スマートフォンなど情報技術の活用による海上タクシーの予約・相乗りサービス並びに、対岸港でのシェアリングカーの導入により、島民並びに島を往来する人々が安価で安全に移動を楽しむことが出来る仕組みづくりを行います。

また、島内の観光スポットや景勝地へ安全に誘導できる次世代モビリティの導入などを進めていきます。

 

2020年度 実施内容

(1)海上タクシー乗合いサービスの実証実験(棚底ルート)

  • 定期便就航後の時間帯(19時~20時)を中心に、海上タクシーの乗合サービス(夜間のりあい便)を運航します。

  • 当面は予約制・固定料金としますが、スマートフォンなどを活用した「乗合い」による料金割引などのインセンティブにより、「移動の需要を束ねる」効果を検証し、安価で利便性の高い海上交通サービスとしての定着化を目指します。
  • 2020年8月より、島民の利用ニーズが高い御所浦⇔棚底ルートにて、実証運航を開始します。

 

(2)対岸港シェアリングカーサービスの実証実験(水俣ルート)

  • 手軽に借りることが出来る会員制のシェアリングカー(電気自動車)を、対岸港の一つである水俣港(熊本県水俣市)に配置することで、御所浦島民の行動範囲を更に広げる取り組みを行います。

  • シェアリングカーについては、水俣港⇔新水俣駅間での乗り捨ても可能とすることで、島民のみならず、九州各地から水俣経由で御所浦・天草に往来する方々の利便性も高めます。
  • 更には、自治体や観光事業者などと連携した広域観光・交流ルートづくりを行うことで、新たな「移動の需要」を創出します。
  • 無料モニター事業を経て、2020年12月より本格的なサービスを開始します。

 

(3)予約・乗合いシステムの開発・導入

  • 移動の需要を束ねる「マッチングプラットホーム」として、海上タクシー+シェアリングカーの予約・乗合いシステムを開発・導入します。

プロジェクト体制

(幹事団体)NPO法人イーモビネット (関係団体)熊本県(天草広域本部)、天草市、天草市商工会、御所浦まちづくり協議会、あまくさ海上タクシー協会、御所浦物産館しおさい館、御所浦アイランドツーリズム推進協議会、(有)御所浦タクシー 他 (事業支援)一般財団法人 トヨタ・モビリティ基金

 

これらのサービスにより、島民には、橋がかかったような「移動」の利便性を提供するとともに、交流人口の拡大と地域産業の振興に繋げます。

 

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